精密根管治療で抜歯せずに歯を保存した審美修復治療から14年10か月
歯の根っこが腫れて、歯磨きをするとそこから出血していたそうです。歯根の先にできたかなり大きな病変(膿の袋)が原因でしたが、徹底した精密根管治療を行ったうえで抜歯せずに歯を残し、審美性に優れたセラミッククラウンで修復治療を行いました。金属をまったく使わないメタルフリーによる治療例の14年10か月後です。
治療ステップ 1
治療前。歯肉が赤くぷっと腫れています
以前より通院されていた歯科では、1日3回きちっと歯磨きするようにと指導され、ご本人も頑張って一生懸命お手入れされていたとのことです。しかし一向に歯肉の腫れは引かず、体が疲れた時などは疼いて眠れなかったとのことでした。
レントゲンを見ると明らかに根の下に黒い影が認められます。写真の赤い丸で囲まれた部分です。ここに細菌感染で生じている病変があり、そこから膿の出口として外側にぷくっと膨れていた部分につながっています。 この大きな黒い病変に対し、しっかり精密根管治療を行わなければなりません。
治療ステップ 2
ヒールオゾンで顕微鏡レベルの除菌
基本に忠実に精密根管治療をしっかり行った後、消毒薬だけでは除菌されないような細かな部分に対し、(独)カボ社製ヒールオゾンを使用します。こういった大きな病変の場合は、歯の根の中だけでなく、根の外側にも細菌感染が認められることがあります。 ヒールオゾンは除菌効果の高いオゾンガスを根管壁に対し安全に浸透させることができるため、とても有効な治療手段となります。
治療ステップ 3
治療後。病変は消失し腫れもなくなりました
治療後のレントゲン写真です。赤い線で囲まれ黒かった病変だった部分に、白い骨が再生してきているのがわかります。このようにかなり大きな病変であっても、細菌による感染を取り除く精密根管治療を行うことで、自然治癒に導くことが可能になります。
お口の中も極めて良好な状態でぷくっと膨れていた歯肉の部分は平らに治り、かつてのような歯磨き時の出血はなくなりました。術後、既に長期間が経過していますが、歯根の下の病変が再発することはなく、歯肉も健康な状態を維持しています。
治療後、14年10か月
現在、治療後14年10か月が経過しています。患者さんは治療前、食事をするごとに痛みを感じ不安だったとのことですが、長期間にわたりそのお悩みから解放されています。レントゲンでみると、歯根周囲はさらに白い健全な骨に囲まれ、完全な治癒が認められます。
今後も患者さんと二人三脚、注意深く経過を追いかけてまいります。
- 治療費用(合計)
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合計:420,000円(税込)
・感染根管治療 157,500円
・ノンメタルコア 52,500円
・オールセラミックスクラウン 210,000円
※すべての治療が保険外診療となります。
※虫歯の大きさや、歯の根の状態によって異なって参ります。
※治療費の設定は、治療を行った当時のもので、現在とは異なる場合があります。
予めご了解くださいませ。
掲載されている写真について: すべてナチュラルクリニック大阪での治療です。歯科メーカーや学会誌の写真転用は一切ありせん。またすべての写真や実際の治療ステップに関して、実際に審美治療を行った患者さんに掲出のご同意を得ております。これら審美症例はオリジナルのもので画像変換など、見た目を操作する事は一切行っておりません。
定期健診の重要性について:審美治療終了後は、必ず定期検診をお受け頂くようお願いしております。審美治療が終わった直後の良好な状態を、出来るだけ長期にわたって維持して頂けるよう、きめ細かなサポートを提供しています。
オールセラミックス修復:金属を使用しないセラミックスのみの修復治療です。マイクロスコープを使った拡大視野にて治療をおこなうことで適合性を高め、虫歯や歯周病の再発抑止をはかります。
施術にともなうリスク:まれに咬合痛や冷温水痛、歯肉の腫れ、発赤などを生じることがあります。とくに外科的な処置や矯正治療が必要となった場合や、仮歯を用いて調整する時期にみられることがありますが、本歯に移行するまでに通常消失します。また仮歯の時期は、舌感など違和感を生じることがあります。 ※すべて個人差があります。
費用:オールセラミックス修復1本 ¥220,000~275,000
※すべての治療が保険外診療となります。
※施術内容によって異なります。
※根管治療が必要な場合は別途、¥110,000~330,000 が必要となることがあります。
※初めてご来院の方は、初診カウンセリング料¥3,300、基本検査料¥6,600が別途必要となります。
※価格はすべて税込です。