Q. ジルコニアインプラントのデメリットは?
A. ナチュラルクリニックOSAKAでは見た目の価格だけでなく、からだに優しく長期的に安心していただける歯科治療を第一に考え、現時点で最も患者さんのためになると思われる治療を北米や欧州の新しい基準で提供しています。
●治療を受けられるクリニックが少ない
ジルコニアインプラントは、日本でもまだ新しい治療のため、行っている歯科医院自体が少なくなります。 (歯科医院全体の1%以下)
●適用範囲が狭くなる
ジルコニアインプラントの開発・製造メーカーが少なく、インプラントの種類も少ない為、チタンインプラントに比べて適応範囲が狭くなります。
●値段が高い
ジルコニアインプラントはチタンインプラントに比べ生産コストがかかり、治療費用も割高(約20~30%程度)になります。
*歯科用ジルコニアインプラントは新しい治療材料のため厚労省の認可は現時点で得ていません(薬機法未承認)が、世界的にも厳しい審査基準を持つ米国食品医薬品局(FDA)・欧州CEマークの認証を受けたものを使用しています。そのうえで厚生労働省確認済み輸入報告書を取得して、歯科医師が個人の責任において輸入したものです。
Q. 使用するジルコニアインプラントはどんなもの?
A. ナチュラルクリニックOSAKAのジルコニアインプラントは、すべてTZP-A-Bio-HIP酸化ジルコニウムから作られています。このTZP-A-Bio-HIP酸化ジルコニウムという素材は「熱間等方圧加圧法(HIP)」という素材の密度を高めるプロセスを経ることで、従来のチタンインプラントと比べ曲げ強度を向上させています。またインプラント表面の研磨がym(ヨクトメートル)というマイクロメートルよりもさらに小さい単位で行われ、チタンインプラントに比べ細菌付着量が軽減されることで、インプラント周囲の炎症を起こしにくくする特性を持っています。
・Z Systems InAmerica
・Patienten-Interview/ Interview with a patient
※Z-Systems Ceramic Dental Important 社による動画です。
Q. ジルコニアとはどのような素材ですか?
A. ジルコニアは、人工ダイヤモンドにも使われる素材です。非常に高い強度を持つだけではなく、耐久性や耐熱性にも優れており、ロケットの耐熱タイルなどにも使用されています。人体に対する安全性が高く、体に優しい材料であることから、人工関節などにも使用されています。
Q. ジルコニアは金属ではないのですか?
A. 金属元素であるジルコニウムと酸素が合わさると、全く新しい非金属材料であるセラミックスの酸化ジルコニウムができます。これは機械的性質も科学的性質も金属とは全く異なるメタルフリー素材となります。歯科ではこの非金属である酸化ジルコニウムが数多くの材料として適用されています。
Q. チタンによるインプラントは金属アレルギーを引き起こしますか?
A. チタン表面には酸化膜という薄い皮膜が存在します。この膜によって金属アレルギーの原因となる金属イオンが溶け出しにくく、体内に埋め込むというインプラント治療に適しています。
しかしながら近年、ごくまれにチタンに対して金属アレルギー反応を起こす方の存在(約500人に1人)が報告されています。インプラントのみならず、アクセサリーやメガネなど、日常的にチタンに触れる機会が多くなってきていますので、今後、チタンアレルギーの報告は増えて行くと予想されています。
Q. 一般的なジルコニアインプラントの成功率、生存率についての研究はありますか?
A. ジルコニアインプラントの成功率、生存率についての研究、報告は、以下のようであり、いずれも高い成功率、生存率を示しています。これらにより、チタン一辺倒であったインプラントの素材が見直され、世界的にもジルコニアインプラントを採用する歯科医師が増えつつあります。
研究者 | 発表年 | 結果 |
---|---|---|
フライブルグ大学(ドイツ) チューリッヒ大学(スイス) |
2016年 | 4196の研究論文から厳選した9論文(398本)を精査したところ、ジルコニアインプラントの生存率は95.6%であった。 |
インスブルック医科大学 (オーストリア) |
2016年 | 4年間に販売されたジルコニアインプラント(ゼラメックス、2ピース)15255本を調べたところ、96.7~99.4%(製品よって異なる)の成功率だった。 |
クニハ グラハルト歯科 (ドイツ) |
2015年 | 44人にジルコニアインプラント(ストローマン ピュア)を埋入したところ、成功率、生存率とも97.6%だった。 |
バルセロナ大学 (スペイン) |
2010年 | 831本のジルコニアインプラント(セラルート)の成功率(5年後)は95%だった。 |
Q. ジルコニアインプラントの安全性についてはいかがですか?
A. ジルコニアインプラントは、30年以上の研究、15年以上・35000本以上の臨床実績を持つインプラントです。日本ではまだ認可がおりていませんが、世界的にみても審査の基準が厳しい米国食品医薬品局(FDA)の承認と欧州CEマークの認証の両方を受けており、極めて安全な材料で有ると言えます。非常に生体適合性に優れ、免疫系を刺激しません。今までにジルコニアインプラントに対するアレルギー反応は一切報告されていません。
当医療機関で使用されます未承認医療機器(ジルコニア歯科用インプラント)は、厚生労働省確認済み輸入報告書を取得し、歯科医師が個人輸入によって入手したものです。個人輸入前に厚生労働省ホームページ「個人輸入において注意すべき医薬品等について(※)」を確認しています。
(※)https://www.yakubutsu.mhlw.go.jp/individualimport/healthhazard/
Q. インプラント治療をすると、MRI検査を受けることができなくなると聞きましたが、いかがですか?
A. チタン製のインプラントは金属であるため、人間ドッグや精密検査で行う「MRI検査」を受けることが難しくなってしまいます。ジルコニアインプラントは非金属のため、全く問題なく検査することができます。
Q. 電磁波に対する影響が怖いのですが、ジルコニアインプラントでも注意が必要ですか?
A. 金属であるチタンインプラントは電磁波を集めます。金属で無いジルコニアインプラントであれば、電磁波が集まらないため、起こり得る健康被害のリスクを抑えることができます。特に電磁波過敏症の方は、電磁波の影響下で全身に様々な不快症状が現れることが報告されてきています。インプラントは、頭の近いところに使用するため、電磁波を集めないジルコニアインプラントの適応がより安全だと言えます。
Q. インプラントは歯茎がやせると黒ずんで見えませんか?
A. ジルコニアインプラントは白色のため、歯肉がやせてもチタンの様に銀色のインプラントが黒ずんで 見えることがありません。特に前歯部など審美性に配慮すべき場合には適しています。
Q. ジルコニアインプラントに対するアレルギーはありますか?
A. ジルコニアインプラントは、生体適合性に優れ、免疫系を一切刺激しないため、アレルギー反応は一切報告されていません。極めてからだに優しい素材だと言えます。
Q. インプラント周囲炎が心配ですが、チタンインプラントに比べてどうですか?
A. ジルコニアは今あるどの歯科材料よりも最も歯肉と付着しやすく、ジルコニアインプラントと歯茎の間に隙間が開きにくくなります。そのため、プラークの蓄積が大幅に少なくなり、局所的にはインプラント周囲炎、全身的にも心血管疾患、脳卒中などリスクが少なくなります。このインプラント周囲炎というのは、インプラントが脱落する理由の第一位となっており、そのリスクを低減させる事は大きなメリットであると言えます。
Q. チタンインプラントと比較してコストが高くなるのはどうしてですか?
A. 当院が採用しておりますZ-systemsのジルコニアインプラントは、特殊な「熱間等方圧加圧法(HIP)」という素材の密度を高めるプロセスによって作られており、従来のチタンインプラントに比べ、そのその曲げ強さをはるかに大きくすることが可能になりました。その分生産コストが高くなり、工業的に大量生産が可能なチタンインプラントに比べ導入費用も割高となっています。